明日から使えるマネジメントスキル vol.1(財務会計と管理会計の違い)
マネジメントをする上で、会計知識は必ず必要になってきます。
会計とは、お金と品物のやり取りを記録する業務です。
企業が利益を出すためには、売上だけでなく経費の支出も把握し、管理しなければなりません。企業がお金の流れを把握するために、会計業務は非常に重要な役割を担っているのです。
取引内容によっては税務上の知識を必要とする場合があるため、公認会計士や税理士などの専門家の力を借りて会計業務を行う企業も多いです。
企業内で効率的に会計業務が行われているかどうかは、企業経営に大きく左右します。
それは部署、プロジェクトチームにおいても同様です。
[chat face=”似顔絵 男性 真面目.jpg” name=”田中くん” align=”left” border=”blue” bg=”blue” style=”maru”] 損益計算書なんて読めなくてもやっていけるでしょ? [/chat] [chat face=”似顔絵 女性 真面目.jpg” name=”木村さん” align=”right” border=”blue” bg=”blue” style=”maru”] 会計って経理の仕事じゃないの? [/chat] [chat face=”d160a53f71104dc4e5ed3c300ba3ba79.jpg” name=”TENCHAN” align=”left” border=”blue” bg=”blue” style=”maru”] 実は会計には管理会計(マネジメント会計)と制度会計(財務会計)というものがあるんだ。自分の仕事の幅を広げるには、少なくとも管理会計は理解しておかないと、そもそも自分たちはいくら売上たら黒字になるのかがわからなくて暗闇のトンネルを光なしで進むようなものなんだよ。
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今回の記事では、ビジネスマンがマネジメントをする上で知っておきたい会計知識について図を交えながらわかりやすく解説していきます。
こちらの記事で効率的なタスクの進め方を解説していますので、よかたら参考にしてみてください!
https://since-around4.com/?p=572
財務会計と管理会計の違い
企業の会計には「財務会計」と「管理会計」の2種類があります。
[box05 title=”財務会計とは”]株主や企業外部の利害関係者に提示することを目的とした会計方法[/box05]財務会計では、企業の事業活動の成果を損益計算書(PL)や貸借対照表(BS)といった「財務諸表」と呼ばれるものにまとめ、一定のフォーマットに従って書類を作成します。
[box05 title=”管理会計とは”]会社内部を管理するために行う会計方法[/box05]企業外部の利害関係者に提示する財務会計とは目的が異なります。
特定のフォーマットはなく、その時々に合わせて必要な情報を取捨選択して記載するなど、臨機応変に情報を整理するための会計方法です。
管理会計において作成される資料は、経営方針を定めるにあたって重要であるため、特定のフォーマットはなくとも、有益な情報をきちんと整理して管理しておくことが大切です。
もしあなたが、そのフォーマットを作成するような役割を担っていたら、必ずそのフォーマットを全社共通で使えるものにしましょう。
各部署、各チームで違ったフォーマットを使用すると、データの統合や収集に余計な手間と時間がかかります。
財務会計は、銀行や取引先など、社外に向けて会社の現状を伝えるためのもので
「全国共通のフォーマット」で行われます。
確定申告を自分でやったことがある方はご存じかもしれませんが、決まったフォーマットがあり、経営形態も運営組織も違う銀行や国が見ても説明いらずで理解できるようになっています。
[box05 title=”財務会計の目的”]外部に健全に経営をしていることを知ってもらうこと、自社を評価してもらうこと[/box05]マネジメントをする上で必須知識 管理会計(マネジメント会計)
[box05 title=”管理会計の目的”]自社(全社・部署・プロジェクトチーム)の課題解決や改善、意思決定するため、現状を把握すること[/box05]平たく言えば「今より良くするための指標を作ること」です。
管理会計はまたの名をマネジメント会計とも言われています。
部署やプロジェクトチームをマネジメントする上で最も基礎的な武器であり、最も重要な盾でもあります。
あくまで社内向けなので、最悪これがなくても財務会計がしっかりしていれば会社が方に触れて潰れることはありません。
ただ、財務会計によって出力される指標は全国共通フォーマットなため、それそのものを使って自社のPDCAを回すにはあまりにも非効率で時間がかかります。
ぶっちゃけると、見づらいの一言です。
また、財務会計クラスの指標はそう簡単に平社員の手に渡ることはまずないです。
そのため、部署、チームごとそれぞれの範囲内の収支計算をし、管理すること、
これが「管理会計(マネジメント会計)」なのです。
管理会計は基礎的な武器
管理会計が武器になる最大の理由は、これを元に戦略が練ることができるからです。
例えば
今月は利益が〇〇万円出た、この利益を使って来月は広告を打ってより売上UPを目指そう
という提案をすることができます。
管理会計は最も重要な盾
管理会計が重要な盾になる最大の理由は、これを元に人を守れるからです。
例えば
〇〇課は人件費を使いすぎではないか?と上から飛んできた時、
「いえ、今月はキャンペーンを打ち出しており、そのキャンペーンに携わってくれたアルバイトさんの人件費が前月比で〇%増やしています。こちらはキャンペーンの効果が来月以降に出てくる見込みで、来月以降労働分配率は適正になります」
ということが言えたりします。
会議などに出席する時に、これがあるのとないのとでは本当に会議に裸で参加するか盾を持って参加するかの差があります。
使いこなすにはもちろん知識は必要なのですが、裸で参加した時待っているのは、後ろに続く仲間を守り切れない未来です。
会社ももちろん潰れるわけにはいかないので、容赦なく無駄な経費を削減にきますからね。
「1位じゃなきゃダメですか?」と。
(もう古いか・・・)
これは視座によって見え方は違ってきます。
ただ、やろうとしていることはそれぞれ「今より良くしていく」ことなので、
自分が今いる視座で最高のパフォーマンスを発揮できるようにしっかりと身につけましょう。
管理会計の基本 損益計算書(PL)
損益計算書、またはPL(Profit and Loss statement)は、管理会計をする上で最も基本的な指標です。
簡単に言うと、PLとは会社、部署、プロジェクトチームの家計簿です。
売上がいくらで、使ったお金はいくらで、残ったお金はいくらか、
これを知るためのものです。
こちらの表はよく使われている損益計算書のフォーマットです。
まずは一番上の売上高から、一番下の当期純利益までの間で、使ったお金を引いていってると理解してもらえれば十分です。
これが損益計算書で、ここで抑えていただきたいことは、
ちょっと基本的過ぎましたが、損益計算書を知る、理解する、使えるのフェーズでは絶対に抑えなければならないことです。
[jin-iconbox01]損益計算書(PL)は管理会計の基本と同時に、マネジメントの基本である[/jin-iconbox01]まとめ
今日のまとめ
・財務会計と管理会計の違い
・マネジメントする上で管理会計は必須知識
・管理会計の基本 損益計算書
次回は損益計算書を実際に読み解く方法を解説したいと思います。
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